
「このまま会社に戻ってうまくいくのか不安のほうが大きい」

「就労移行・再就職支援サービスって何をするの?」
実は、こんなことが頭の中に思い浮かんだという方も多いのではないでしょうか。
そこで、東京都の指定を受けている就労移行・再就職支援サービス「リヴァ」について、その概要・メリットデメリットなどをまとめてみました。
・支援サービスのイメージをつかみたい方
・支援サービスの利用を検討中の方
リヴァとは?|うつ病専門の社会復帰支援
リヴァとは、うつ病で仕事を離れている方が、より自分に正直な人生へ進めるよう、復職・再就職へのトレーニング、就職後のケアなどのサポートをおこなっている会社です。
東京都指定の自立訓練(生活訓練)および就労移行支援サービスに認定を受け、2011年から現在まで700人以上の方が社会復帰したという実績もあります。
なお、リヴァには
- 臨床心理士
- 社会福祉士
- 産業カウンセラー
- 社会保険労務士
- キャリアコンサルタント
などの資格をもったスタッフが在籍しているほか、
うつ病を経験したスタッフも。
なお、リヴァには医師が在籍していませんので、これまでの状況などをよくわかっている主治医を変えることなく、連携を取りながら、リヴァのサポートを受けることができます。
リヴァの内容やメリット
具体的にリヴァのサポート内容や、その特徴を5つのポイントにまとめ紹介していきます。
- リヴァトレの活動が自信になる
- リヴァなら自分のペースで通所できる
- リヴァなら入社後の悩みにも。最低6カ月のサポート
- 費用負担なしで受講可なリヴァ(条件あり)
- 都内ならリヴァトレセンター4カ所。仙台にも開設
1. リヴァトレの活動が自信になる
リヴァとは、自立訓練(生活訓練)および就労移行支援サービスの1つですが、うつ病の症状から回復したのち、そこから社会に出るまでの期間をサポートすることになります。
ただし、この期間はとっても重要ですので、リヴァを利用する・しないでどういった違いが出てくるかといった部分からまずは紹介します。
●支援サービスを利用しないで社会復帰する場合
日常生活 →【医師が復帰の許可】→ 職場
といった流れになります。
医師が復職OKと判断すれば、日常生活から職場環境へシフトすることになり、大きなストレスを感じてしまう方も多く、再発するケースも少なくないとの報告も。
●支援サービスを利用して社会復帰する場合
一方で、リヴァをはじめとする復職・再就職支援サービスを利用するケースでは、
日常生活 →【医師が復帰の許可】 → リヴァ(復職・再就職支援サービス) → 職場
というように、職場へ戻るまでにワンクッションとる流れになります。
リヴァのサポートプログラム=「リヴァトレ」への参加を経験することで、ストレス対処なども身に着き、自信をもって次の環境へ進めます。これが、リヴァでサポートを受ける大きなメリットとなります。
具体的なリヴァトレの内容
- 生活習慣を整える
- ビジネス実戦力養成
- ストレス対処法
- 思考の整理
など、ウォーキングなどといった生活習慣に絡むものから、自分自身への理解にも自己分析など役立つプログラムがたくさん用意されています。
このほかにも、就職活動の準備用のプロフラムも利用できます。就職活動中の意見交換や、本番にむけた面接の練習などの対策もできますよ。
2. リヴァなら自分のペースで通所できる
「リヴァに通所する」それ自体が、生活習慣を整える1つの役目もあり、通所しながら自信をつけていきます。
例えば、始めは大きなストレスがかからないよう、週1~2日でスタートし、自分のコンディションに合わせて、プログラムの利用を増やしていきます。段階的に、そして自分のペースで自信につなげます。
3. リヴァなら入社後のサポートあり【最低6カ月】
卒業後のフォローとして、あたらしい職場環境での困りごとをサポートする職場定着支援制度が、最低でも6カ月間利用できます。
サポート内容としては、面談を中心とした相談・アドバイス。面談は、就労中の会社でもリヴァトレセンターでもどちらでも可能で、時間が無い方はメールや電話でも相談できますよ。
職場での定着化には、「社会復帰後の6カ月が非常に大事!」とわかっているからこそ、その大切な時期をサポートする制度がリヴァにはあります。
また、OB/OG会もあり、会社とは違う居場所や相談できる場所があるというのは、心強いのではないでしょうか。
4. 費用負担なしで受講可なリヴァ(条件あり)
リヴァは、福祉制度を利用して運用しているため、利用にはいくつかの条件があります。さらに、条件が合えば、費用負担もおさえて利用することも可能です。
利用対象(条件)
- 主治医の利用許可
- 復帰意欲があること
- 緊急連絡先が確保
リヴァでは、医師による許可が必要となっています。再発しないためにも、段階的に治療が進んでいるということを確認する上でも、医師に状況をみてもらうのは安心材料になりますね。
●月額利用料は前年度の所得で決定|無料~37,200円(2019年06月現在)
前年度の所得がない場合には・・・0円 / 月
前年度の所得がおおむね600万以下・・・(上限)9,300円 / 月
前年度の所得がそれ以上の場合・・・(上限)37,200円 / 月
実際の利用料金は諸条件によっても異なるため、上記のように「上限」という表記となります。詳しい料金が知りたい場合には、スタッフへの相談がおすすめです。
なお、利用料金については、リヴァ公式ページ(https://www.liva.co.jp/service/training/flow)を参照した。
5. アクセス良好!都内ならリヴァトレセンター4カ所・仙台もあり
リヴァトレの受講センターは、離職中と休職中により利用するリヴァトレセンターが異なります。
●現在離職中の方|就労移行支援サービス
・品川
・市ヶ谷
・仙台(※)
●現在休職中の方|自立訓練サービス
・御茶ノ水
・高田馬場
・仙台(※)
都内であればそれぞれ2カ所ずつあり、2019年4月より仙台での利用もスタートしています。(2019年06月現在)
リヴァの注意点は2つ
メリットの多いリヴァですが、一度確認しておきたい注意点(デメリット)が2つあります。
・受講条件がある
・グループ学習であること
リヴァには受講条件あり|誰でも受講はできない
疾病の種類により利用できる、できないといったことはありませんが、リヴァトレの内容はうつ病の方に合わせたプログラムとなっているため、それほかの方はリヴァへの相談は必要です。
またリヴァでは、利用条件として主治医による許可は必要となっているため、自己判断で申し込むことはできません。これは、社会保険制度を利用したサポート事業ということもありますが、医師により回復していることも確認してもらうことも、再発の恐れの多いうつ病だからこそ、1つの自信につながるためです。
グループ学習であること
リヴァのプログラムは、グループでの取り組みがメインとなりますので、回復間もないときなど苦手意識が出てくる部分です。
また、自己分析といった内面に関するプログラムもグループでの取り組みになりなるため、ハードルを感じてしまう方もいるのではないでしょうか。
とはいえ、リヴァでもそのあたりのフォローも考えられています。
例えば、はじめは「ただプログラムに参加しているだけ」でOKといった感じです。そういった部分から、「発言できる」とステップアップし、場の雰囲気に慣れながら、段階的に参加の割合を増やし取り組む事も可能です。最終的には、まとめや進行役などを担当するように。
また、グループ学習には、
- 他者との比較ができ、そこからヒントが得られること
- より自分自身への理解が深まる
といったメリットもありますので、「焦らず自分のペースで参加する」これも大事なことです。
なお、リヴァでは、リヴァトレの見学や体験などは無料ですので、実際のプログラムの様子を見るのも不安解消にも役立ちます。
まとめ|リヴァトレでなら無理なく進める
ここまでリヴァのメリットデメリットなどを紹介してきました。
まとめると
- リヴァトレの活動が自信になる
- リヴァなら自分のペースで通所できる
- リヴァなら入社後の悩みにも。最低6カ月のサポート
- 費用負担なしで受講可なリヴァ(条件あり)
- 都内ならリヴァトレセンター4カ所。仙台にも開設
といったメリットがありました。
なお、注意点としては、「受講条件がある」「グループ学習」ということでした。特にグループ学習の進め方としては、はじめは不安のある方もいるかもしれませんが、無理のない形で緩やかに進められますよ。
さらに、リヴァには「職場定着支援制度」と呼ばれるフォロー体制も整っています。
とはいえ、支援サービスなど新しい場所に飛び込んでいく必要があります。
しかし、職場に戻ったときの不安が解消できて、結果的にモヤモヤした部分がなくなり自信につながるのも魅力です。迷っているならぜひ、見学や体験なども考えてみてください。
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